2011年12月28日水曜日

今年もありがとうございました

すっかり、師走の忙しさという雰囲気に 便乗して 押されて
ブログも怠けておりました。
掃除は終わったし26日で私としては仕事納めでした。

今年1年、お世話になった皆様、本当にありがとうございました。
そしてこのつぶやきに毛が生えただけのようなブログに
目を通して、お付き合いくださった皆様、心から感謝します。

2012年は色々なところで「動き」がある1年と言われています。
その動きある1年を迎えるにあたり



今年、世界中に衝撃ニュースとして流れた
亡くなられた人は

・北朝鮮の金正日総書記(なんといっても師走の大衝撃)
・ウサマ=ビンラディン(未だに、なぜ水葬?と思いますが)
・ムアマル=カダフィ大佐(あの最期の映像はひどかった)

・スティーブ=ジョブス(アップル前最高経営責任者)
上記3名に列記していいのか、分からず
なんとなく、ちょっと色を替えてみました。

それから、イタリアのことを書いている私としては、
大事なひとりとして
番外編:シルヴィオ=ベルルスコーニ前首相(!!)
亡くなっていません、引退。

これだけ見ても、来年何かが変わりそうという
予感がする面々です。


また、欧州危機も、イタリア財政危機も、まだまだ
懸念材料は山ほどありますが、なんとか切り抜けてくれるのでは
なかろうか?という、若干楽観的ではありますが
そういう兆しも少し見えています。何かが変わるかも。

日本は。
これだけの大災害があったわけですから、
もう上向きしかない、そう信じたいところです。


***
東日本大震災および福島原発事故により、現在も多くの方が
普通に生活する事ができないまま、年の瀬を迎えました。
今まで当たり前だと思ってきた価値観を根底から覆すような
この震災で、日本人の意識が少し変わった1年だったことと
思います。

来る2012年が、皆様にとって幸多き1年となりますよう、
来年もどうぞ、たまにお付き合いいただけたら
嬉しいです。

では、みなさま、良いお年を。

皆様にたくさんのいい光が当たりますよう





         


2011年12月13日火曜日

怒りと悲しみを〜人種差別〜

今年も師走になり、残すところ数週間です。
今日は別の話題を書こうと思っていたのですが
事件があったので変更することにしました。

イタリアは中部、フィレンツェで発砲事件がありました。
セネガル人2名が死亡、3名が重傷を負いました。
事件発生は午後12時半ごろ、買い物客がわんさか居る
白昼、市場(2カ所)での出来事です。

発砲したのはイタリア人男性、極右の人で、
警察に追い込まれ、自らもピストルで死亡しました。
これを受け、直後からセネガル人のデモが始まり
おそらくまだ続いていることと思います。

多くのセネガル人は、仕事でイタリアに来ている移民。
アフリカ大陸から近いイタリアは、移民の多くが
まず第一歩を踏み入れる場所でもあります。
その後、ドイツやフランス、その他のヨーロッパ国々に
行く事も多いのですが、イタリアにも大勢移民が
流れ込みます。

最近ヨーロッパ各国で極右の台頭が見られます。
21世紀、世界中の人々が行き来するようになり、
ヨーロッパ(EU圏内)はパスポート無しでも
移動が可能になり(*EU圏の人のみ)、
国境があって無いようなものになってきている、
そんな時代になっている今日、
いまだこんなに人種差別があるのか、時代を逆行している事態に
まったく納得がいきません。

それぞれが、思う事は個人の自由ですから
それを否定するつもりはありません。
行き過ぎがどうかと思うのです、今回は殺人です、しかも、
無実の人に対する犯罪。顔見知りでもなんでもなく
単に「セネガル人」ひいては「外国人」に対しての行動。

当然ですが、わたしもイタリアで何度も差別的な
発言は受けた事があります。
ふざけてつばを吐かれた日本人女性も居ます。
ただ、日本人の場合は比較的、悪いようには思われて
いません、それは、日本人が他国で犯罪を犯したり
非道徳的な行動をとらないからでもあります。
では、上記のセネガル人は逆だったのか?

そんなことはありません。
彼らもまた、祖国に居る家族のため、自らのために
働き、普通に暮らしている人たちです。
もちろん、中には犯罪を起こす移民の人たちも
居ます、それが「移民全体」を指している事では
ないこと、誰もが分かっているはずです。

「EU圏外の人」という名詞があります。
私達日本人も、その中に入ります。
この、「圏外」は比較的否定的な意味で使われます。
時々冗談でわたしも「わたしは圏外だから」と
言う事がありますが、これは皮肉もこめています。

今日はどこもこの事件がトップニュースでした。
これは、単なる一殺人事件ではなく、
国としての、モラルに関わる、大きな、深い意味を持つ
事件なのです。

セネガル人のコミュニティは、恐らく日本人の
それに比べて結びつきが強いと思われます。
それでも、もしも今回、日本人が殺人の対象になっていたら
わたしは迷わずデモに参加し、
セネガル人と同じように抗議すると思います、
日本人の誇りにかけて。





2011年12月1日木曜日

一丸となって、国を、支える

最近のイタリアおよびヨーロッパ情勢で
「大丈夫?」というお声を頂戴することが多いです。
ご心配ありがとうございます。

個人的には、今のところ、生活に大きな変化はありません。
このたび発足した新内閣(モンティ首相)により
提案された経済政策は、実に3兆円規模の緊縮策である
ということは、報道の通りです。
この柱となっているのが、年金支給年齢の引き上げと
不動産税の再導入や付加価値税の引き上げなどです。
なぜ、導入なのか、 というと、

この、不動産税、というのは、数年前の政権
(ベルルスコーニ前首相)時代に「1つ目の家」に関し
免除される事になった税金です。
それまでは存在していました。
簡単に言うと、家をいくつも持っている人たちは
多めに税金払ってね、という法律です。
また、住宅購入を促すことにもなりました。

また、今回、やはりお金持ちの人は多く税金を払ってね、
という意味で、一定以上の大きさの自家用ジェットや自家用船を
持っている人は、その分税金払ってください、という
法案も上がっています。

さらに、付加価値税は、このブログでも以前紹介しましたが
http://italia-gioia.blogspot.com/2011/09/blog-post_16.html
また上がるの?という感じがします。
日本の消費税はなかなか上がりませんのに。

年金は、個人的には関係ないですが、これはどこの国も
同じような問題を抱えていますね。
ただ、この国の国会議員の年金はものすごく高い。
たった5年務め上げただけで、労働者平均賃金の倍は
いただいているようです。
しかも、一番私が問題だと思っているのは
国会議員は別の職を持っているので、そこからも
当然年金は支払われている訳で、現役時代も
二重の収入、OB/OGになっても二重の収入では
国民は納得できませんね。週に何回か議員の仕事をすれば
いいそうです。それはどうなの?と思います。

ところで、こんな議員さんたちに抵抗すべく
先日各地でこんなことがありました。

ジェラート屋さん:「一般の人1ユーロ 議員は30ユーロ」
ピザ屋さん:「一般の人4ユーロ 議員は100ユーロ」

これ、実際に店頭に置かれていたプライスです。
報道番組でやっていました。
実際にピザ1枚に100ユーロ支払った議員さんが
いるっていうから更に驚きましたね。
さすが、ユーモアの国(笑えないですが)。

みんなが頑張らないといけない時期です。
今年は各国での絆が問われる1年です。