今週はイタリア全土で悪天候、雨量も地域によっては
非常に多くなっており、ご旅行でいらしている方には
大変気の毒です・・
さて、11月25日(日)に
イタリア民主党の予備選挙が
行なわれました。
5人の候補者のうち、誰も得票率50%を超えない場合は
上位2名の
決選投票となり、それが12月2日(日)に
行なわれます。
現党首(書記長)である
ベルサーニ氏が得票率
44.9%でトップ。
続いて現トスカーナ州フィレンツェ市の市長である
レンツィ氏が
35.5%で、
この2名での決選投票となります。
予備選挙は直接選挙で、今回は300万人以上が投票に行った
という結果が出ました。この選挙、投票するためには
まずその手続きが必要なのですが、
1人につき2ユーロ(200円強)を支払う義務もあります。
ここ、不思議、と言うと、大抵が
「イタリアだから」という回答をします。
今日はそのあたり、触れませんね。
私の周りで投票に行った人は、ごく一部でした。
誰にも魅力を感じない、とか、もう誰がトップになっても同じ、とか
半ば政治に期待しない反応ゆえの無投票、というところでしょうか。
似ていますね、どこかの国と。
ただし、何度もこのブログで書きましたが、この国の
投票率は毎回非常に高いです。大抵は8割を超えます。
さて、2ユーロとか、政治に関心が薄れて来た、とか、そういう
選挙のはなしではなく、今日は別の視点から。
***
東京都の都知事を辞職し、衆議院選への立候補を決意した
石原慎太郎氏。もしも衆議院選で破れても、都知事に再び戻るという
権利はありませんよね、同日、都知事選もあることですし。
上記、フィレンツェ市長は、今回の党首選に勝った場合には
党首となり、市長は辞めますが、
破れた場合にはフィレンツェ市長に戻るだけです。
フィレンツェというのは、ミラノ、ローマ、ナポリなどと同様に
イタリア国内で主要都市としての位置付けが取られているため
そこの市長であるというのは、党の中でも重要なポストに
あることを意味しています。
この人はすでに民主党員なので、都知事と衆議院選の関係とは
異なっていますが、いいですよね、どちらに転がっても
きちんとしたイスが残りますから。
もともと日本とイタリアの政治の仕組みも異なるため
一概にどちらが良いかとは言えませんが、
日本では議員に立候補する場合には現職を辞しますが
イタリアでは現職は議員に当選しても続行するため、
国会の開催中でも本職(どちらが本職か?というのがありますが)
が忙しくて欠席、ということもふつーにあります。
最低の出席日数があるようで。←大学の講義か?
弁護士、会計士、教授など、もともと社会的に
地位も名誉も高いと言われる人々が政界にもたくさん居て
ダブル収入を得ていますので、それは格差、広がります。
ということで、私個人の感想としては
・予備選が直接選挙なのはいいと思う
↑
日本の総裁選はいつも、民意と一致しているとは限らない
・政治は専門がいいと思う
↑
全身全霊を捧げてください、おねがいします。
それでは。
追記:決選投票は予想通りベルサーニ氏(現職)が勝利しました。
次回選挙では前首相のベルルスコーニ氏率いる
中道右派自由の人民(自由国民党)と争うことになりそうです。
ベルルスコーニ氏は出馬する、しないを繰り返しているので
どうなりますか。。