2012年3月26日月曜日

かかりつけのせんせい

夏時間になり、夕方も長くなってきました。
夕食の時間もなんとなく遅くなりがちです。

さて、先日、健康保険証(のようなもの)の有効期限が
切れたので、保険局のようなところへ更新に行きました。
イタリアはホームドクター制で、各自かかりつけの医師がいて、
まずはその先生に相談する、という仕組みです。
とはいえ、私は2度ほどお世話になったことがあるくらい。
先生も私の名前と顔すら覚えていません。

更新をする際に、自分の氏名、住所、生年月日などの
基本的なデータの他に、ホームドクターの再登録もあり、
今までの医師でよいか、と聞かれましたので
はい、と答えました。

その地で生まれ、育った人には小さい頃からお世話になっている
お医者さん、ということで、このホームドクターはとても大事。
他の地域から来た人でも、長年そこに住んでいる人には
もちろん、そこにかかりつけの先生がいます。
ですから、あの先生はいい、この先生はあまり、という
評判も結構あるのですが、わたしはあまり気にせずに
選んでいました。患者数に余裕がある先生、くらい。

さて、コンピューターですべての情報登録が終わったのに
新しい保険証が発行されない、と担当者がイライラし始めました。
何度やってもうまくいかない、
担当者「このソフトまったくダメ、おかしい、なんなんだ!」
と独り言をスラング交えてブツブツと。
途中「失礼」とか私に謝りつつも、スラング、スラング。
わたしは黙って待つしかありません。

しびれを切らした担当者が上の人に相談に行ったら
この上の人も「おかしい、できない」とブツブツ言い始め、
結局10分くらいして
上の人「なんだ、定年退職してるよ、この先生」と。
(だから更新できなかったんだ!)
そのうち、
担当者「あなた一体どのくらい(医師のところに)
       行ってないワケ!?」

と言い始め。

なんで先生のところに行かなくて定年を知らなかった
わたしが悪いのか?と思いましたが、
「それだけ健康ってことなのよ」と心の中で満足し。

担当者「じゃあ、次の先生は誰にする?」
と聞かれても、誰も知らないんですよね、わたし。

「わかりません」
担当者「○○先生か、○○先生か・・・」
そういわれても、名前だけ言われてもわかんないっつーの。

てことで、今回も適当に、決めさせていただきました。
でも無事に更新された、よかった。


***


 関係ないですが、
 市場で撮った写真。
 土曜日の朝、
 活気がありました。
 新鮮で安い果物と野菜で
 これからも
 お医者さんのお世話に
 なりませんように。

2012年3月13日火曜日

女性の日 〜イタリア〜

日本人にとって忘れられない日となった3月11日。

私はカトリックではありませんが、
いつもは有料かつ開いている時間が決まっている教会が
なぜか時間外で開いていて祈りが捧げられていましたので
わたしは日本をお祈りしてきました。

最近よく思うのは、何が幸せかということ。
自分が幸せだと思っていれば、他人からみてどうであろうと
幸せであるということ。
反対に他人から見て幸せだと思われる人でも
本人が幸せだと感じていなければ、幸せとは言えないということ。

小さな幸せを感じられる人間でありたいと思います。

***

さて、今日は少し前の「女性の日」について。
イタリアでは3月8日は女性の日として
女性にミモザが贈られます。
私はその日、友だち3人と飲みに行きましたが
そこのバーで私たちにミモザをプレゼントされました。


花粉症のわたしには、
見ているだけで症状が悪化しそうな
ミモザですが、やはりいただけるものは有り難く。
頂戴して参りました。
それにしても花瓶にあふれんばかりのミモザを
一房ずつ女性に配るバーもなかなかです。




女性の日はもともと「お祝い」という形で
生まれた日ではありませんが、
おめでとう、と男性から言われます。
といっても、半分が女性なわけですから、特別、
という感じはまったくしないのですけど。

国際女性デー

男性は
「女性は映画も安い日がある、
ディスコテーカ(イタリア語、クラブの意)も女性のほうが安い」
とブツブツ言っています。
そりゃそうだ、文句言いたいのも、少し分かります。

イタリアは意外に「男性優位」という表現が使われる
ことがあります。もちろん、この時代ですから
半ば冗談も入っています。
今となっては女性はみんな働いている(もしくは働く意志がある)、
でも2、30年前までは女性は家庭に収まる、
という家庭が多かったのです。
専業主婦と呼ばれる人たちは、今や若い女性の中では
少なくなっています。
日本よりもその割合は高い。
経済的問題や女性の学歴向上も多分に影響しています。

そのうち、「男性の日」をつくる時代に突入したりして。

***

そんなわけで、ミモザが終わったら
こちらでもわずかに見られる桜を楽しむ時期となりました。
花粉が早く終わることを切に願いつつ。

では。





2012年3月4日日曜日

国営放送のはなし

大寒波が去り、朝晩は冷え込むものの、日中はずいぶん
暖かくなってきたイタリアですが、花粉の時期に突入です。
イタリアにも花粉症あるの?とよく聞かれますが、
あります。
今年は暖かくなる時期が遅かった分、始まった時期も
遅かったですが、今が絶頂期。
マスクをつけられない(つけると異様に思われる)ので
厳しいですね。


夕方18時ごろに見た春の空


今日はお葬式と国営放送のはなし。
今月1日、ルーチョ=ダッラという、イタリアでは誰もが知っている
有名な歌手が亡くなりました。
そして今日、3月4日は彼の誕生日。告別式が行われました。
彼の出身地である中部ボローニャの教会前広場には
多くの人が集まりました。
告別式の模様は中継されませんでしたが、カメラは少し入り
広場をずっと映しながら故人を偲ぶ特別番組が
国営放送で流れていました。

イタリアがすごいなと思うのは、こういう有名人の
告別式などの放送がたまに国営で流れることです。
もちろん、それだけ影響力のある、国民に愛された人ですから
当然のものとして流されます。
日本で言うところの、美空ひばりさんの告別式の模様を
NHKで流す、という感じでしょうか。

イタリア国営放送は、コマーシャルもあり、
日本のそれとは少し異なります。お堅い感じもあまりしない。
女性キャスターもセクシーな服装のときもあります
(どれだけセクシーかは・・・書けません、笑)。
で、受信料は年に一回の徴収で、意外とお高い。
テレビが無いから、と支払いを拒否したら、
ラジオがあればダメ、コンピューターがあればダメ、
と言われました。徴収員が玄関に来て、支払わないと
500ユーロ(約5万円)くらい追加請求する、と言われて
あわてて払いに行きました。
今思えば、脅しだったかも。

イタリアの経済状況については、何度も何度も
書いてきましたので今日はやめておきますが、苦しいなあと
みーーーんな思っています、ほんとに、キツい。
年に一回の国営放送の徴収は毎年1月にあるので
いっきに請求が来て、厳しいです(未払いの人も多い)。

そんなに厳しいのに、先日スーパーでお寿司をみつけて
嬉しくてつい買ってしまったこのお寿司。



 約1200円もした、
シャリが美味しくなかった、
ちょっと後悔・・
ま、求めちゃいかんところに
求めちゃいましたね。





話がまとまらなくなりましたので・・・
では。

ルーチョ=ダッラ
http://it.wikipedia.org/wiki/Lucio_Dalla

2012年2月15日水曜日

小さな幸せを〜バレンタイン

昨日はバレンタインデー
バレンタイン商戦が盛んなのはいずこも同じかと思います。

こちらは・・・

コマーシャル、ネット、店舗でのバレンタインフェアに加え、
大忙しの一日だったのが、おそらくこのお店。
こたえはのちほど。

残念ながら、チョコレートのプレゼントという
風習はありません。

そのバレンタイン当日、知人の大学卒業試験がありました。
既に必要な試験はすべて終了(単位取得)、
あとは卒論の発表(=卒業試験)、という方式。
家族、親族、友人など、近しい人たちが大勢集まります、
日本と違い、学年がいっせいに卒業式を迎えるのではなく
学生が、卒論までのすべてを整えたところで
卒業日程が決まり、その日は集大成として
教授陣に質問をされたり、卒論の発表をしたり。

相変わらず時間はあってないようなもの。
○○さんは○○時から、というスケジュールがあっても
時間通りに進みません。
まあそれはおいておき。

順序としては

卒業試験(各担当教授により時間が割り振られる)
採点→卒業試験を含む、すべての試験の総合点発表(110点満点)
おつまみとドリンク(通常発泡酒)でお祝い

ものすごく端折りましたが、だいたいこんな感じです。

卒業する学生には、周囲がこのような月桂樹の冠を
用意します。








 月桂樹の冠






卒業者はすべての結果が発表されたら
この冠をかぶって集まってくれた人たちとお祝いです。
ということで、この時点で卒業できない、という人は
まず居ないのが通常です。





こんな感じにかぶり。











おそらくご家族かご友人が用意された
おつまみと発泡酒で乾杯してお祝いです。


今回は知人が2名一緒に卒業ということで、
このグループのお祝いには大層な人が集まりました。
私は、2人に小さい花束を持参。




***
ということで、前述のバレンタイン大忙しの店舗とは
花屋さんでした。

恥ずかしながら、花屋に行くまでバレンタインを
忘れていたところ、長い列を見て気付きました。
そこには男性陣が列をなし。
別の友人も、花屋で男性の列に並んだ、と話していました。

***
もうひとつ、バレンタインのはなし。
友だちの一人でベビーシッターをしている子がいます。
彼女は前日に、一人の子の父親から
「明日、入ってもらえないか」という連絡を受けたそうです。
奥様にサプライズディナーをプレゼントしたいとのこと
(普段は小さなお子様が居るので夫婦で外食は皆無らしい)。

恋人、愛する夫、妻のためへのバレンタインデー。
商業的なところは多分にありますが、
バラ一輪、花束ひとつ、ディナーひとつで
お相手に満面の笑顔をプレゼントできるのであれば
こういう日があってもいいのか、と
ちょっと見方を変えた一日で、ありました。

では。


2012年2月11日土曜日

イタリア食〜朝食編〜

ひと寒波去ってまた別の寒波がやってきています。
毎日雪のニュースばかりです。







噴水、凍ってます。




近くの小さな川も凍っていました。

雪のニュースばかりじゃつまりませんよね。
ということで、話題、移します。

イタリア人の朝食
あ、お断りしておきますが、一般的なイタリア人の朝食例です。
毎朝バール(コーヒーショップ)で朝食をとる方もいらっしゃいますが
自宅の場合。

まずコーヒー。
エスプレッソをそのままの人(砂糖入り)、
ミルク入れる人、ミルクたっぷりにコーヒー少々の人、
それぞれですが、これ↓が必需品。












見た事ある方、たくさんいらっしゃると思います。
私がずっと素朴な疑問として抱いているのが
どうしてどの家庭でも、起きたらまずこれでコーヒーを
用意するのか。これって、不思議だと思いません?
これだけ浸透しているものって、テレビとか
冷蔵庫と同じレベルです、日本の炊飯器と同じ。
文化だなあと思うのです。

そして、イタリア人の多くはクロワッサンや
ビスケットのようなものを朝食にとります。
ジャムやチョコレートクリームのようなものを
塗って食べたり、ビスケットをコーヒーにひたひた
やりながら食べたり。





こんなかんじなお菓子系。


朝食本当に軽めです。
あとはバールに行くと、素晴らしく美味しい
クリームパンとかチョコレートパンとか
ドーナツみたいなのとか。
甘い物が多い。
朝、糖分を摂取するといい、という話も聞きます。

家ではコーヒーとビスケットだけ、
10時ごろまたバールでコーヒーと甘いパン、
という2度目の朝食も、アリです。

イタリアにいらしたら、ホテルの朝食も
お得感ありますが、是非、近くのバールとよばれる
コーヒーショップで、イタリア式に
甘いパンとコーヒーを召し上がって
イタリア人式朝食を試してみてください。
わたしも最初は甘い朝食苦手でしたが、
今は意外といけます。

コーヒーブレークはとても大事なこの国。
ちょっと歩き疲れたら、ちょっと休憩したくなったら、
濃いエスプレッソをきゅっと一口、
いかがでしょう?

では。













2012年2月8日水曜日

寒波の影響

記録的な大寒波でヨーロッパは大打撃、
イタリアもその影響を多分に受けています。
ここ何日も「ひざまずく」という表現の派生で
屈服した、打ち負かされた」という言い方が
何度も報道されました、「雪と氷に」です。

イタリアは暖かいというイメージがありますが
今回は北から南まで、悪天候です。
北は130キロ/毎時の暴風地域や、−20度の地域、
南は2メートルの積雪、とにかくやられっぱなしです。
川は凍る、海は荒れる、死者は本日までに40名。
そして先週金曜日から停電が続く地区(なので今日で丸6日)、
水道管の破裂が各地にて、休校の地域、電車に至っては
もう話になりません、何時間も閉じ込められたり
どの程度運休になったか。
もう、完全に、ノックアウト状態。

イタリアでは家庭ゴミを外にある
大きなボックスに捨てるのですが、
強風の地域ではゴミを捨ててください!という
案内が流れたとか流れないとか。
あまりの強風で大きなボックスが飛ばされないために
ゴミで重さをかせぐらしい。なるほど。

わたしはと言えば、最近は毎晩足浴。
まだもう少し続くというこの寒波の影響。
早く通り過ぎて欲しいものです。

では。



2012年2月2日木曜日

手放せない小物

 






いきなりこんな写真をトップに、失礼します。

これ、わたしの大切な携帯品。

4年くらい前までは1年に平均3回くらい発症していた
ヘルペス。ここ最近は体調もよく、ご無沙汰でした。
が、先日久々にお目見え。

このヘルペスパッチというのが大層優れものです。
日本でも最近は処方箋無しでも購入できるようになった
ヘルペスの塗り薬、こちらでも塗り薬はありますが
私は断然このパッチが好き。もちろん処方箋無しで
購入できます。

貼っている事で痛みも不快感も緩和、意外に丈夫な上、
気持ち悪い部分を少し隠すこともできます。
丈夫、というのは、貼ったまま飲食可能、
歯磨き可能、というわけです。

日本では特許申請中なのだとか、とにかくこれって
早く日本でも発売されるといいなと思います。

ということで、久しぶりに薬局へ。
12ユーロ(約1200円)。
財布見たらお金が入ってなくて。
「すみません、銀行カードで。。。」と言ったら
「問題ないよ〜」と言ってくれた薬局の人。
なんか、優しかった、トホ。

では!