2012年8月17日金曜日

うっかり 簡単に忘れたポリシー

どうも一度手を抜くと、なかなか復帰できないわたしです。
お稽古中断すると、戻りにくくなるかんじ。
大変ごぶさたしておりました。

***
涙なみだのオリンピックも終わり、ヨーロッパはそろそろ
サッカーシーズン。また楽しくなります。

さて、わたしは、かねてより、海外にわりと長めに居るけれど
日本人としてのアイデンティティーと申しますか、
日本人らしさといいますか、そういうものを忘れずに
生活していく、というのを勝手な信念として持っております。

なのに、先日、うっかりとやってしまいました。

友だちの前で。

シチュエーションは
友人夫婦とそのご家族等々、10人くらいの前で。
そのご主人、前回会った時よりも、20キロくらい体重が
落ちたのか、とてもスリムになっていたので、びっくりして
「○○さん!痩せましたね〜」というところを




小指をたてて







こんな感じで表現してしまったのです。
これ、当然、日本では「彼女」とか、意味しますが
イタリアだと「(棒みたいに)細い」とか「痩せている」を
意味します。

びっくりした(あわてた)ご主人をはじめ、奥様、そのご家族、
皆さんも、目が点。
そんな、公開処刑みたいなことするなよ〜
と猛烈なバッシングを受けました。

***
イタリア人はジェスチャーがとても豊富です。
子供は多分、ジェスチャーと一緒に言葉を覚えるので
小さい子供でも身振り手振りが満載です。
もしも、イタリア人を見る事がありましたら、ぜひ、
ジェスチャーに集中してみてください、おもしろい。

おそらくよく見られるのは、

手をつぼみみたいにして上下に動かす
何言ってんの?とか何やってんの?とか、そういう意味合いがあります。

肩のあたりで手のひらを後ろに向けて前後に振る
昔ね、とか、すごい前に、とか、賞味期限切れ(=古いね)、とか
そういう意味合いがあります。

***
ポリシーだなどと大げさな題を書きましたが、
なんだか「かぶれてる」と思われたくないわたしは
これまで散々気をつけていたのに、気が緩みました。

でも、各国、いろんなジェスチャーがあって、
言葉がなくても通じるジェスチャーって、興味深いです。
イタリアのジェスチャーについて、ご質問がある方は
直接ご連絡ください!

友だちも、怒ってないとは思うけど・・この場を借りて、
ごめんなさい。

では!次回はこんなに間をあけないうちにアップします。

2012年6月29日金曜日

はじまりました、お祭り騒ぎ

サッカー ユーロ2012も大詰めとなりました。
イタリアは当初、予選突破も際どいところからの
スタートでしたが、ここまで順調に進み、本日準決勝にて
ドイツを2−1で下し、決勝進出。

はじまりました、大騒ぎのイタリア。

近くのバールもお店も、本日はいつもよりも早く
店じまい。皆、準決勝のために家路につきます。
そこかしこで大型スクリーンが設置され
多くの人が集まって、食事をしたり、飲んだりしながら観戦。
ただし、この時期、最初の15分くらいは
大型スクリーンが見にくいことが難点です。
日が未だ長いので、開始時刻(20時45分)は未だ
完全に暗くなく、見づらいのです。
そこで、私は常にテレビで観戦してきました。
さすがに今日は、友人宅に行って一緒に観戦。
前半から2点を取る好調なスタートで
決勝進出を決め、その後、町中に繰り出しました。

大通りはクラクションの嵐。
道路脇にはラッパを吹く人たち。
車からはイタリア国旗がはためき、とにかく大騒ぎです。

まだ、優勝が決まった訳ではありません。
友人に言わせると、次の試合のあとにこれができるか
分からないから、とりあえず今日はもう騒ぐ、と。
日本だったら絶対に捕まりそうな状況なので
「警察が来たらみんなどうするの??」と聞くと
(は?あんた一体何年イタリアに住んでるの?と言わんばかりに)
「警察も一緒にクラクション鳴らしながら走るよ」と。

ま、そうでしょうね。

非常に残念なのが、私はアジアカップで優勝した日本のときのように、
先日から始まっているワールドカップ最終予選の試合のときのように、
気持ちがそこまで盛り上がりません。
もちろん、ゴールを決めれば喜び、勝てば喜びますが
非常に冷静。日本がゴールを決めた時の飛び上がり方とは
まったく違うのですね。
これはもう、仕方のないこと。

ただ、このお祭り騒ぎで喜びまくっている人たちを
見るのはとても面白い。
気持ちはとてもよく分かるのです。
私も日本が勝ったら同じように喜ぶから。

さて、7月1日(日)はいよいよ決勝戦。
スペイン対イタリアという、好カードで、それだけでも
とても楽しみです。スペインは連覇を狙うし、とにかく
スペインのゲームは見ているだけでいつも楽しい。
お祭り騒ぎがさらに更に大きくなって
楽しい夜になりますか、今から楽しみです。

では。

2012年6月13日水曜日

同性愛表現はデリケート

先週からサッカー三昧の日々です。
日本代表戦、ユーロ2012、サッカーの予定ばかり
日々チェックしております。
日本はワールドカップ最終予選の3試合、盛り上がりましたね。
オーストラリア戦は最高瞬間視聴率が40%を超えたとか?
日本選手の活躍、いちいち感動します。

***
そして、イタリアでユーロ2012に絡んで昨日話題になったのが
あるイタリア代表選手(アントニオ=カッサーノ選手)と
あるジャーナリストとのやりとり。

要はこのジャーナリスト(男性)が
「代表の中に、少なくとも2名のゲイと1名のバイセクシャルが居る」
というような発言をした事に対し、
(後に「イタリア代表選手1名と肉体関係を持ったことがある」とも)
カッサーノ選手が「代表にゲイがいるの?まさかね」
というような発言をし、物議を醸しました
(『ゲイ』という言葉より、やや俗語的な単語を使って)。
その後も色々とやり取りがあり、
結局カッサーノ選手の発言は同性愛者への冒涜だ、のような
ことになってしまい、
「そのようなつもりはないし、同性愛者をどうこう思った事はない」
というような内容で 謝罪。

結局、ゴシップの域を越えていません。

***
ご存知の方も多いかもしれませんが、イタリアを含め
ヨーロッパにも大勢の同性愛者が居ます。
私の友だちにももちろん居ます。
ただ、イタリアはカトリックの国
宗教では同性愛は認めていません。
また、カトリックの総本山もあるので、同性同士の結婚は
できません。
逆に、スペインなど、(現在のところ)結婚を認められる国へ
「海外挙式」をしに行く人も居ます。

非常にデリケートな内容のためか、すぐにゴシップの
対象になってしまいます。

以前、前首相のベルルスコーニ氏が、若い女性との
スキャンダルを問いつめられたとき
若い女性を好むのは、ゲイよりましだろう
というような(自己弁護)発言をして、このときも散々
反感を買ってしまいました。

このカッサーノ選手といい、ベルルスコーニ氏といい、
揚げ足を取られやすい、というと援護しているようですが
ひとつひとつの発言が何かと問題にされがち。

真相のほどは不明ですが、
私個人としては、
「イタリア代表選手の中にゲイが居ようが居まいが、
どーでもいいんじゃないですか?」
という感じです。

ゴシップで振り回され(それを楽しむ我々大衆も含め)、
その都度撤回したり、謝罪したりするのは
洋の東西を問わず、ですね。

では。


2012年6月4日月曜日

スペインへ

今日イタリアでは喪に服す日。
先日から立て続けに起こった地震で犠牲になった
方々へ。
未だに余震が続いています。

***

さて、実はプライベートで旅行に行くのは
5年ぶりくらい(!)、先日スペインに行って参りました。
友人の住むこの、スペインはバレンシアに近い小さな町、
アリカンテ。
改めて、スペイン人というのは、イタリア人の
上を行くラテン系だなと感じました。

そこで体験した休日の過ごし方としては、
時差がイタリアから2時間遅れくらいの生活と
言っても過言ではないかもしれません。

昼食は15時くらい、
夕方18時くらいにアペリティフ、
いわゆる3時のおやつのような
軽いスナックと軽いアルコールを食したあと
22時くらいに夕食。
その後飲みに出かけるのはもう夜中の1時。
一晩中飲み、午前4時に家に帰るのは早いほうだとか。

すごい。
完全に時差ができた感じです。

絶対に食べなくてはいかん、と、地元の人にも
大人気の海沿いレストランにて
パエーリア。もうこれには完全にノックアウト。



右端の白いマヨネーズのような
クリームはニンニク風味の
絶妙なカロリーたっぷりのもの。
これをパエーリアにつけて食べます。
お供はもちろん、サングリア。







レストラン前の通り。
地元の人はたいしたことない、と言っていましたが
水もとてもきれい。
完全に南国の雰囲気です。







スペインを訪れるイタリア人も非常に多い。
あのイタリア人が「スペイン人って・・・」と
彼らのラテンぶりがどのくらいかを語ります。
わたしも、そう思いました。



今、スペインは非常に厳しい状態にあるのは
周知の事実。失業率は2割を超え、もうヒーヒー状態です。
なのに明るい!
泣きたいよ〜とケタケタ笑いながら言います。

ああ、人生こんな風に、ケセラセラ、で
行けたら、同じ苦しさもまた違うかも。
なんでこんなに明るいのか?
そのひとつがやっぱり
好きなもの食べて、好きなもの飲んで、笑って踊って。
友だちが言うには、スペインの家庭で絶対に欠かせないもの、
それはポテトチップだとか。
絶対に出てきますね、ポテトチップ。
これをつまみながら、飲む、飲む、食べる、飲む。

3日間のスペインで、2キロは確実に肥えました。
だって、ずっと何かを食べてる。

人生一度きり、楽しくいこうじゃないか、という
雰囲気が一杯で、非常に勉強にもなった
旅でありました。

では。


2012年5月25日金曜日

緊縮策がじわじわと。

1ヶ月以上もほったらかしにしてしまいました、
ようやく更新します。

外は日中夏の陽射し、この時期の紫外線をカットするには
日本の「SPF50」が必須です。

***
少し忙しくしていた間に起きたこと。
自宅を不在にしていたときに、いわゆる税務署のようなところから
税金の督促状、が届いていました。

きちんとお支払いしているはずですが?日本人ですし?

と言いたくなるのを我慢して、その督促状の内容を把握すべく
取りに行きました。
なんと、私が訪れた窓口、以前は週4日(月水金午前と木曜午後)
開いておりましたが、本年4月より、水金の午前のみ!
どうやら2名体制だったのが、1名に減らされたようです
(ここでも人員削減、緊縮策、か?)。

仕方なく、金曜午前に赴いたところ、
13時までの窓口なので、13時30分以降は対応しない、と
係員が言い張ります、その前に番号札を取っていても。

2時間待って、とうとう私の順番はまわってこなく、危うく返される
ところでしたが、そこは私もイタリアという国を少し知り得る者、
「書類の受け取りだけだから!」と追い返されそうになったところを
無理矢理書類受け取りに成功しました。

さて、この書類を受け取ったあと、どうするか、というのは
会計士に丸投げですが、金額は1万5千円くらい。
しかも。2008年の税金について、です。
この金額には、約4千円くらいの、遅延に対する
罰金も含まれます。
会計士と半日使って探せ出した答えは、私に非は無い、
ということでしたのでホッとしました。
私の請求書は書類上問題なく、税金も支払い済み、
請求書を受け取った側の申告漏れ、ということでした。

確かに、今、政府はとにかく脱税取り締まりで
重箱の隅をつつくような調査を全国展開しています。
この件を友人に話すと、イタリアの本質的な問題が
あがってきます。

あまりの税金の高さ
脱税をせざるを得ない(?)
脱税をする人が大勢いるので税収が足りな過ぎる
税収が足りないので更に税金を上げる
さらに脱税者が増える

といった、いつまで経っても変わらない、スパイラル。

脱税王国の取り締まり、どうぞどうぞやってください、
でも、1万5千円に躍起にならず、もっと大きな
金額を突き止めてください、ほんと。
金額の問題じゃないのは分かってます、だから来たんでしょうし。
でも精神衛生上よくないです。

***
この税務署には、
3000ユーロ(約30万円)の罰金の督促状が届き、
抗議のために来ていた女性がいました。
なんでも、2010年に購入した中古バイクの
前所有者が未払いだった2008年の交通違反に対し
彼女に罰金が課されたということです。
まだ彼女のバイクじゃなかった時代のことです。

待ち時間長いので(繰り返します、窓口の開いている時間は
週2回午前のみ、担当者1名のみ)、
こういういろんな人の話を聞けるのは面白いもの。
当然、本人は怒ってますが、笑えちゃいますね。

では!






2012年4月23日月曜日

魅了させる国

ブログを大変ご無沙汰してしまっているうちに、
桜はとうに散り、日も長くなり、
春特有の、天気が不安定な毎日が続いています。

最近、よく、イタリアに住みたいんだけど、
どうしたらいい?と聞かれる事があります。
いえ、実は最近に始まった事ではありません、
でもこのところ立て続けにこういうご質問を
いただきました。

こんな不況のまっただ中にあるイタリアに
住もうという気持ちにさせるのは、やはり
この国のすごいところですね。
外に居ると、世間がどれだけ不況だと口を揃えて言っても
実感として沸かないのは当然です。
とにかく住みたい、という人にとって、
不況なんて関係ない、そうですよね?

そういう方には、一度、
1ヶ月でも3ヶ月でも6ヶ月でも住んでみることを
おススメしたいです。3ヶ月以上になるといろいろと
ややこしいので、そのあたりはまた個別にお答えします。

また、ヨーロッパに住みたい、という方も
何人かいらっしゃいました。だったらまず、イタリアは
滞在許可書が簡単ではないので(学生ビザは比較的簡単)
よその国に入ってみるのもよろしいのではないか?
ワーホリを採用している国もあります。

こういうことを言うと、批判を多く受ける事を
覚悟で書きますが、イタリアは、短期で滞在するには
最高の国だと思います。自分が外国人であるということを
プラスにできる期間です。でもその後も最高の国と
感じながら生活していけるかどうかは
やはり本人次第。
実際にイタリアに根を下ろす日本人もたくさん居ます。
どの国に住んでいても、いい面とそうでない面がある、
それをどれだけプラスに捉えられるかですね。

***

 













晴れた日のローマ水道橋(奥)。
結構気に入ったアングルです。
こういう古代遺跡と共存しているイタリアは
やはり魅力的な国です。

では。

2012年4月2日月曜日

少子化問題を語るまえに

毎日、税金とか、失業率とか、そういうニュースばかりですが
どうなってしまうんだろうというニュースがあったので
簡単に内容を説明したいと思います。

事が起こったのは3月27日、事故発覚は3月31日。

人工授精などを手がける病院にて、
胚94個、卵毋細胞130個などが喪失、
原因は、それらを保存するための装置が故障したためでした。
現在も原因究明のための調査が続けられていますが
それ以上に、当該40カップルは、また一から始めなくては
ならないのかという落胆と悲しみ、そして
訴訟の準備を始めています。

お粗末という言葉では片付けられません。

カトリック国のためか、人工授精、体外受精には
規制がある国です。周囲の理解もおそらく、日本よりも
得にくいでしょう。
その国は、少子化が大きな社会問題になっています。

子供を育てられる環境を作る事は必至です、
保育園の充実、教育にかかる費用負担の軽減など。
対象は、自然妊娠が可能なカップル、です。
日本同様、イタリアも人工授精は非常に費用がかかります。
少子化を問題視するなら、こういうミスをなくし、
少しでもカップルの負担を減らす事ができるよう
政府の助けがあってもいいのではないかと思います。
上記の対象者の幅を根底から増やすことです。

今回の被害者のうち、一人の女性はこう言いました。
「非常に悲しいけれど、わたしの子宮がある限り
またここで頑張る」

母は、強し、です。

では。