2011年10月4日火曜日

長い一日、審判の日

昨日報道各社は朝からずっとこの話題でもちきり。

2007年にイタリア中部ペルージャで起きた殺人事件の
控訴審があった。
この事件、何か進展がある度に大々的に報道され、
今日の新聞は見ていないが、おそらくすべて一面トップ。
結果は逆転無罪。
一審で被告2名にはそれぞれ26年、25年の懲役だった。
裁判所の模様が中継された、裁判長が読み上げた、
歓喜の声と泣き声が流れた。

4年前、英国女性留学生が殺害された、その被告が
アメリカ人女性とイタリア人男性の元カップル。
この、「きれいなアメリカ人」という言い回しを
昨日は何度耳にした事か...被告が美人かどうかを
コメントする人たちがこんなに居るなんて
ちょっと驚いた。
これが男性2名の被告だったら、ここまで大きく報道されて
いなかったのではないか。
それに、ハロウィンの日に起きた、乱交パーティのような
事件背景も拍車をかけている。

英、米、伊(もう一名、コートジボワール人も関与)の
国際的な裁判であったこともひとつ。
米国では昨日、判決後にテレビ、新聞が「無罪」と
大きく取り上げた。
イタリアでは、中継まで入っているのだから、無論である。

2007年から、実に4年。本当に無罪だったら
若いこの二人には、なんと残酷な日々だったことだろうか。
でも、今回の無罪判決は、私が理解した限りでは
「証拠不十分」。
被害者の遺族にしてみたら、この結審はまた、振り出しに
戻されてしまったという思い、無念さだけが残るだろう。

素朴に、じゃあ、一体誰が殺害したのか。

殺害された子よりも、被告がこんなにクローズアップされ
本も出て、映画化されるということも聞いた、
もちろん、被告女性を主人公にして。
あ、もう被告じゃないのか..

この長い裁判の途中経過から、昨日の控訴審までを見て
不謹慎だが長くイタリアに居ることを実感した 。

どちらの結果になっても、やりきれない思いは
残ったと思う、赤の他人の私ですら、こうなので
関係者には言葉もない。

一応、どんな事件なのか、というのは、こちらに。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111004-00000665-reu-int

次回は明るい話題で!